東北メディカル・メガバンク機構 ゲノム解析部門・准教授、山下 理宇先生による「第9回Network Medicine特論」を実施します。
タイトル:「DNA配列情報からの転写・翻訳制御情報のバイオインフォマティックス」
(写真はクリックすると拡大してご覧になれます)
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第8回NM特論は、中山啓子教授の司会の下、東北メディカル・メガバンク機構・山下理宇准教授によるご講演です。
先生は最近遺伝子の定義について考えておられるとのことで、一般の方から遺伝子の数を問われたというエピソードから始まる親しみやすい導入でした。その後、転写制御の解析法を中心に講義が展開されました。
最初に、転写・翻訳制御機構は生命活動のエッセンスであるという山下先生の思いが語られ、先生が構築に貢献された転写開始点のデータベース:DBTSSから読み取れる転写開始点の重要性や多様性について解説されました。更に、転写開始点が決定されプロモータ配列が得られた場合、そこからどのように転写制御解析を進めたらよいかについて、既知MotifのデータベースであるJASRARを利用しての方法や、de novoで未知Motifを探すMelinaによる方法を説明いただきました。最後に、翻訳制御解析について、TOP (Terminal oligo-pyrimidine) 配列とmRNAの長さが翻訳制御に関わっている可能性について述べられました。
豊富なデータでわかりやすく、時折スライド中に出てくるコメントや写真には思わず笑いがこぼれました。また、生命を考える上で「転写開始点」という1点を捉えて研究し、そこから生命の基本原理の一端を理解するという科学の魅力を味わったひとときでした。
※講義資料は、以下の山下先生のHPにてダウンロードいただけます。
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