ここから本文です

成果報告

成果報告(2012年度)

平成24年度 医学系研究科辛酉優秀学生賞受賞

 本賞は、東北大学大学院医学系研究科に所属する大学院学生の研究をさらに推進することを目的として、辛酉会の支援により創設されたものです。今年度、当拠点では、優秀賞として、平野 育生さん(医化学分野・大学院生)が受賞され、2月8日、艮陵会館において、授与式が行われました。

全体写真 NM受賞者

            ※本ページの画像は、クリックすると拡大してご覧いただけます。
                (写真左)前列右から3番目が平野さん

受賞者による感想

医化学分野・大学院生  平野 育生さん

「化合物スクリーニング系を利用したエリスロポエチン遺伝子発現制御機構の解明」

平野さん

 私は運動が好きで高校、大学と水泳部に所属していました。そのため、修士過程では筑波大学でスポーツ医学を学んでおりました。高地トレーニングや低酸素室トレーニングなどの持久力を高めるトレーニングは、低酸素刺激により赤血球数を増やすことが目的の一つとなっておりますが、私は、この酸素運搬を担う赤血球を調節するホルモンであるエリスロポエチンに興味を持ち、現在の研究室に移り研究を開始しました。
 エリスロポエチンはすでにリコンビナントタンパク質も作られ、腎性貧血などに対して効果的な治療効果を上げているホルモンですが、エリスロポエチン産生細胞がどのような細胞なのか、エリスロポエチン遺伝子がどのように制御されているかは不明な点が多くあります。抗体による組織中タンパク質を検出することが困難であることや、主な産生臓器である腎由来のエリスロポエチン細胞株が存在しないため実験手技に制限が多いことが問題となり解析が進んでおりませんでした。しかし、現在はGFPレポータートランスジェニックマウスを用いた解析により、個体レベルでエリスロポエチン産生細胞を同定し解析することが可能となっております。

平野さん授賞

 私は、これまでに胎仔期から成獣にかけてのエリスロポエチン産生細胞の同定、性質の解明を行いました。また、現在は細胞内でのエリスロポエチン遺伝子の制御機構を解明することに力を注いでおります。今後、エリスロポエチンの制御機構が解明されれば、慢性腎臓病等に伴う貧血に対する新薬の開発に繋がるだけでなく、外界からのストレスに対する個体レベルでの応答の一つのモデルをつくることができると考えて研究を進めております。
 トランスジェニックマウスを主に用いた解析であるため、時間と労力が多くかかる研究ですが、辛酉優秀学生賞に選ばれたことを励みに、今後も邁進していきたいと思います。

ページトップに戻る

PDFファイルについて

Adobe Readerの取得はこちらからPDFファイルの閲覧にあたっては、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerは、Adobe社のウェブサイトより無償で入手していただけます。

ページトップに戻る

ここからサイトナビゲーションです

トップページに戻る

  • トップページに戻る
  • 連絡先・アクセス
東北大学医学系グローバルCOEプログラム Copyright (C) Tohoku University All Rights Reserved.