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成果報告

成果報告(2012年度)

山本雅之教授(医化学分野)が「平成24年春紫綬褒章」を受章

山本先生授章後

 医学系研究科 医化学分野の山本雅之教授が、「平成24年春紫綬褒章」を受章しました。紫綬褒章は「学術、芸術上の発明、改良、創作に関して事績の著しい者」に授与される褒章です。
 山本雅之教授は、医学・生命科学の分野において、刻々と変化する環境の中で生体が生命活動を維持するために保持する環境応答機構が、センサー分子Keap1と転写因子Nrf2により制御されることを発見しました。Keap1はNrf2を常に抑制していますが、ストレスを感知するとその抑制を解除し、Nrf2を活性化して多くの生体防御酵素群を誘導発現します。このメカニズムの破綻は、様々な疾患の発症やがんの悪性化に関与しています。山本教授は、環境応答機構研究領域におけるフロンティアを開拓するとともに、教育と指導を通して多くの若手研究者の育成に貢献しています。
 伝達式は、6月6日、如水会館(東京都)にて行われました。
         ※本ページの画像は、クリックすると拡大してご覧いただけます。

山本先生へのインタビュー

受賞した時のお気持ちをお聞かせ下さい。
若い仲間の人達と一緒にやってきた基礎医学研究、基礎科学が評価されたと率直に喜んでいます。

医学の道を目指したのはいつ頃ですか。インタビュー
医学の道に進もうと思ったのは高校生の時です。医学の研究をしてみようと思って東北大学を受験しました。東北大学を選んだ理由は「研究第一主義」という言葉で、中身はよくはわからなかったのですけれども、そういう言葉に憧れました。何か大きなきっかけがあったわけではなく、いつか気が付いたらそういうふうになっていました。

研究を続けてこられた中でのご苦労や、逆に嬉しかったことをお聞かせ下さい。インタビュー風景
基本的に研究は失敗する率の方が高いので、上手くいかないこと、苦しかったことが多いですね。楽しい思い出というよりは、ああ大変だなと思うようなことの方が多いのですが、時々上手くいくことがあります。その時にエンドルフィンが出るわけです。それに取りつかれたということもあると思います。また、自然の法則というのは非常に巧妙に隠されていて、それを解き明かすというのは簡単ではないのですけれども、それができたときにすごく嬉しいんですね。自然の法則に最短距離でどうやってアプローチするかの競争をしているので、解き明かした時は楽しいものなのです。

若手研究者の皆さんへのメッセージをお願いします。
研究者の世界というのは競争社会なので、自分が研究をしていく中でちゃんとした社会人として生きていけるのか、という不安があると思うのですが、しかし、頂上は意外と広いもので、研究をしている人達の居場所というのはいろんなところにあるのです。不安に感じるよりは挑戦するという気持ちで進まれたらよろしいんじゃないかというふうに考えています。私はいつも研究を続けることが大切ですよ、挑戦することが大切ですよということをお話するようにしています。インタビュー風景それから、どちらかというと厳しいことを嫌うような風潮があるのですけれども、やはり挑戦しないと付いてくるものも付いてこないと思います。新しいことを探すことが一番楽しいことなんだ、ということをお伝えしたいと思いますね。

最後に、先生ご自身の今後の目標をお聞かせいただけますか。
さらに研究を前に進めたい、全力で研究に取り組みたいというのが今後の目標です。


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